統一教会の経典の秘密

韓国メシヤ運動史研究所シリーズ第5巻 統一教会の経典の秘密 『原理原本』から『真の父母経』まで

彼らの言う真実とは「無原罪の韓鶴子独生女が有原罪の堕落した 血統の創始者を復帰させ救ってあげた」という独生女の主張

7)創始者の血統を公的に否定した独生女

 創始者の他界後、韓鶴子の独生女に対する自意識は、神様の夫人論を通じた 「創始者と同等な価値の完成した真の母」から「良い血統の独生女」に変わってからは「純血の無原罪の独生女」の主張に発展していった。韓鶴子は現在さらに一歩進 み、「アボジ(創始者)は有原罪の堕落の血統であり、オモニ(韓鶴子)は純血の無原罪の独生女である。そしてオモニがアボジの血統を復帰させ救ってあげた」と主張している。金振春、金恒濟、呉澤龍、文善英や創始者の長女である文誉進などは 韓鶴子の独生女の主張を合理化する教理化に集中しているものと見られる。


「私は腹中から3代が独り娘の母系であり、血統を転換し原罪を清算して純血で誕生した独生女ですが、お父様は原罪を持って生まれました。私は独り娘として生まれましが、お父様には多くの兄弟がいます。お父様が原罪なしに生まれたのなら、その兄弟も原罪がないということになります。それゆえ、お父様は原罪なしに生まれたのではないのです*1」 


「原罪を持って生まれたアボジは、原罪なしに地上に生まれた独生女に出会うことで原罪が清算されたのです。ですからアボジは私に会う前には他の女の人と結婚をしてはならなかったのです*2!」 


 2016年の初頭から韓鶴子は周辺幹部たちに自分の血統認識に基づいた独生女の主張を表明してきたが、統一教会全体の信仰者たちには公開されなかった。独生女の主張が今まで創始者統一教会が教示してきた統一教会の教理と違っており、これが公開されると深刻な反発が起きる可能性が大きかったからである。しかし統一教会は「真実を明らかにすべき時」になったことを明らかにし た*3。勿論、彼らの言う真実とは「無原罪の韓鶴子独生女が有原罪の堕落した 血統の創始者を復帰させ救ってあげた」という独生女の主張である。

 

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*1:2016.12.25.天正宮で開かれた「姜賢實対策17名集会」での韓鶴子の発言要旨

*2:韓鶴子の教示、430家庭以上の元老女性集会(2016.12.30).この日の参席者は韓鶴子の教示を聞き、「蕩減復帰摂理の主人公が再臨主であるお父様ではなく、韓鶴子独生女であり、原罪を持ったお父様を、独生女の韓鶴子が原罪を清算させて救ってあげた」という意味に理解したという。; 2017.2.6.この行事に同参した秦成培教授の話を伝え聞いたC教授の証言

*3:金振春,『真の父母様の独生子・独生女研究』266頁.